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sekaiwoyakusu’s blog

世界の"おもしろそう"を日本語に訳します



SEKAIWOYAKUSU

世界の"おもしろそう"を日本語に

「AIは人間の感情を読み取る学習を自ら進めている」

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今日に存在する多くのAI(人工知能)は、マシーン・ラーニング(機械学習)が特定のデータのまとまりから情報を学習した後に、その情報に対して独立して反応・返答することができるようになっています。多くの意味でAIは、マシーン・ラーニングに頼っているのです。マシーン・ラーニングのアルゴリズムは、ある程度までは、過去に学んだパターンや数値をもとに結果を予測することもできます。

 テスラ・モーターズのCEOとして有名なイーロン・マスクをはじめとする有力な実業家や投資家が参加している、人工知能を研究する非営利団体であるOpenAIの研究者たちが開発したマシーン・ラーニングのシステムは、Amazonに掲載されている商品ページのレビューにおいて、次にくる文字を予想できるようになっています。これは、独立し、監視されていないシステムが自立的にレビュー文章の中にある感情表現を学習することができるということです。

OpenAIに出資しているサム・オルトマン、ピーター・ティール、イーロン・マスクは自身のブログで、「私たちが開発したマシーン・ラーニングのモデルが”解釈”という分野について学習していることに驚いています。これにより、Amazonのレビュー文章において、次に来る文字を予想することができるようになりました。これは、私たちのモデルが感情という概念を発見した結果に他なりません」と説明しています。OpenAIのニューラルネットワークは、自身で学習し、レビュー文章から読み取れる感情を分析した上で、それがポジティブなものか、もしくはネガティブなものかを判断し、予期される感情に従った文章を構築することができるのです。

彼らのAIは、4096個の商品にある8200万個のコーパス(文例を集めたデータベース)を使い、レビュー文章の中で次に来る文字を予想するように訓練された乗法型の長期短期記憶(LSTM)でした。OpenIDの研究者たちは、このように訓練させた乗法型の長期短期記憶(LSTM)を結合させ、感情を分類する装置を開発しました。研究者たちは、このモデルが学習したユニットで構築されていることに気づき、感情を高度に予測できるセンチメント・ニューロンを発見しました。

彼らが開発したAIがもつ感情分析の性能は、スタンフォード大学のセンチメント・ツリーバンクで用いられているどのアプローチよりも優れています。AI自体は小さいものの、感情に関するデータの解析を広範囲に学習することができ、現時点で彼らの感情を識別するAIの精度は、91.8%にまで高まっており、前回の最高値である90.2%から進歩しています。

教師なし学習のアルゴリズムは、マシーン・ラーニングの研究者にとっては、夢のようなものでした。基本的にこれは、AIが自ら学習し、データの背後に存在する本質的な構造を抽出することができる仕組みです。OpenAIの乗法型の長期短期記憶は、これを可能とさせました。しかし、これを開発した研究者たちは、このような教師なし学習が行えるのは機械だけに限らない可能性があると指摘しています。

教師なし学習が行えるということは、AIの発展にとって強力な後押しとなります。なぜなら、AIを訓練するのに必要な時間がこれまでよりも短縮されると同時に、その結果としてパフォーマンスも向上するからです。例えば、このようなAIは、利用者のニーズを分析し、予測することで、人間との高度な対話を提供するヴァーチャル・アシスタント(対話業務支援サービス)の実用化を可能にするでしょう。こういったAIサービスには、どのように教師なし学習のアルゴリズムを発展させることができるのかについて、より多くの研究が必要となりますが、実用化に漕ぎ着けられるかは、すでに時間の問題でしょう。

私たちの研究結果は、教師なし学習の全般をさらに一歩前進させることを約束しています。私たちが、言語解析の副産物として感情解析についてもよく学べる可能性がありますし、それは注意深く選択したデータセットを解析する既存のモデルのスケールアップにも繋がります。しかし、その基本的な現象は明解になったというよりも、まだまだミステリアスな部分が多いと言うべきでしょう。

 

元記事:AI Learns to Read Sentiment Without Being Trained to Do So